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~低FODMAP食とは?🍚✨お腹にやさしい食事法で快適な毎日を~


こんにちは🌷
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨

本日は、「お腹の張り」「ガスが溜まる」「下痢や便秘が交互に来る」など、腸の不調でお悩みの方にぜひ知っていただきたい【低FODMAP食】について、わかりやすく、そしてちょっと楽しくご紹介をしていきます💁‍♀️

「フォドマップって最近よく聞くけど、なんだか難しそう…」と感じたあなた!
実は低FODMAP食とは、ちょっとした知識と工夫で、腸が見違えるように元気になる“食事のコツ”なんです☝🏻

さらに今回は、すぐに試せる「低FODMAPレシピ」もご紹介🍴
料理が苦手な方でも安心して取り入れられる内容にしておりますので是非日常生活の参考にしてみてください🍀

そもそも“FODMAP”って何の略なの❔
→ FODMAPとは、次の5つの糖質の頭文字を取ったものです!
・Fermentable(発酵性の)
・Oligosaccharides(オリゴ糖)
・Disaccharides(二糖類)
・Monosaccharides(単糖類)
・And
・Polyols(ポリオール)

これらの糖質は、小腸でうまく吸収されないまま大腸へ届き、腸内細菌によって発酵し、ガスを発生させたり、水分を引き込んで下痢や便秘を引き起こすことがあります🌀

特に、過敏性腸症候群(IBS)やお腹の調子が不安定な方は、これらの成分を多く含む食品を避けることで、症状の改善が期待できるとされています。

低FODMAP食とは、FODMAP成分を控えた食事法で、オーストラリアのモナッシュ大学によって開発され、今や世界中で腸の健康管理に活用されています!

特に、過敏性腸症候群(IBS)の方にとっては症状の軽減に非常に効果的とされており、なんと約75%の方が改善を実感したという報告もあるのです💡

低FODMAP食のメリットとは一体なに❔詳しく解説いたします🔍

①お腹の張りが軽減する(腹部膨満感の改善)
FODMAPに含まれる糖質は、腸内細菌によって発酵されやすく、大腸で多量のガス(主に水素やメタン)を発生させます。このガスが腸を膨らませ、「お腹がパンパンに張る」「ズボンがきつくなる」「げっぷやおならが多くなる」といった症状を引き起こします。

➡️ 低FODMAP食では、ガスの発生源となる糖質を控えるため、ガスの量が減少し、お腹の張りも軽減します。
特に午後〜夕方にかけてお腹が出てしまうという方に効果的です!

②下痢・便秘が改善される(過敏性腸症候群の症状緩和)
FODMAPは一部、腸管に水分を引き込みやすいため、腸内の浸透圧が上がり、下痢を引き起こすことがあります。また、腸の動きが乱れることで、便秘が悪化することもあります。

➡️ 低FODMAP食にすることで腸内の水分バランスが整い、腸の過剰な蠕動(ぜんどう)運動を抑制するため、下痢や便秘のどちらにも効果が期待できます。特に、下痢と便秘を交互に繰り返すタイプの過敏性腸症候群(交代型IBS)に適しています!

③腸内環境が整う(善玉菌が働きやすくなる)
FODMAP食品には発酵しやすい糖質が多く含まれており、これが悪玉菌のエサになることも…
腸内フローラ(腸内細菌のバランス)が乱れると、炎症や免疫の低下につながります。

➡️ 低FODMAP食では、こうした「悪玉菌が喜ぶエサ」を減らし、腸内の善玉菌が働きやすい環境に整えることができます。結果として、腸の動きが安定し、免疫力アップにもつながります!

④食後の不快感がなくなる(消化の負担が減る)
食後に「胃が重い」「腸がゴロゴロ鳴る」「お腹が痛くなる」などの症状を訴える方は、FODMAP成分に反応して腸が過敏に動いている可能性があります!

➡️ 低FODMAP食では、消化しにくい糖質を避けるため、腸への負担が軽くなり、食後の不快な症状(消化不良感、腹鳴、腹痛など)が和らぎます。「何を食べても不調になる」という方が、久々に「食べても平気だった」と感じることができるのもこの食事法の特徴です。

⑤気分も軽くなる(腸は「第二の脳」)
腸と脳は「腸脳相関」と呼ばれる強いつながりを持っています。腸内環境が悪化すると、自律神経やホルモンバランスに影響し、ストレスや不安感、集中力の低下を招くことがあります…

➡️ 低FODMAP食により腸が整うと、脳へのストレス信号が減少し、精神面にもポジティブな影響を与えます。「イライラが減った」「気分が落ち込みにくくなった」といった感想もよく聞かれます!

このように、低FODMAP食は単なる「ダイエット」や「腸に優しい食事」ではなく、科学的に根拠がある症状改善の手段です☝🏻お腹のトラブルに悩んでいる方は、一度試してみる価値があります✨特に、薬だけではなかなか改善しない過敏性腸症候群(IBS)の方にとって、「食事を見直す」ことが根本的な解決に近づく第一歩かもしれません。

【高FODMAP食品の一例とその理由】
■ 玉ねぎ、にんにく
これらは“フルクタン”(オリゴ糖の一種)を多く含みます。
フルクタンは小腸で吸収されず、大腸で急速に発酵しやすいため、ガスや膨満感、腹痛の原因になります。
特に玉ねぎは生でも加熱しても影響が大きく、にんにくも非常に強力な発酵源です🧄

注意点💡
料理の香り付けで使う少量のにんにくオイル(にんにくを炒めた後、具を除いた油)であれば問題ない場合もあります!

■ 小麦製品(パン、パスタなど)
小麦には“フルクタン”に加え、“グルテン”も含まれています🥖(ただし、FODMAPとは直接関係ない)。
特に白いパンやうどん、通常のパスタなどは、FODMAP値が高めです↑

➡️ 腸が過敏な人では、小麦製品を食べた後に「お腹がゴロゴロする」「ガスが溜まる」などの症状が起こりやすくなります。

■ りんご、梨、すいか
これらの果物は、果糖(フルクトース)の含有量が多く、果糖吸収不全のある方には特に不快な症状を引き起こします。また、りんごや梨にはソルビトール(糖アルコール)も含まれており、これが下痢や膨満感の原因になります🍎「体にいいと思っていたのに…」という方ほど、注意が必要です⚠️

■ 乳製品(牛乳、ヨーグルトなど)
これらは乳糖(ラクトース)を含むため、乳糖不耐症の方では腹痛、ガス、下痢が起こりやすくなります!特に日本人の多くは乳糖を分解する酵素が少ないため、影響を受けやすい傾向にあります。ただし、チーズ(ハードタイプ)やバターは乳糖が少ないため、少量であれば問題ないこともあります🧀

【低FODMAP食品の一例と安心して食べられる理由】
■ にんじん、きゅうり、トマト
これらの野菜はFODMAP成分が非常に少なく、腸への負担が軽い野菜です🍅
・にんじん:加熱しても生でもOK!βカロテンが豊富で整腸効果もあります。
・きゅうり:水分が非常に多く、食物繊維も少なめなので消化にやさしい。
・トマト:適量であればFODMAP値は低く、ビタミンCも補えます。

■ 米、そば(小麦不使用)
・白米・玄米はグルテンもFODMAPも含まず、最も安全な主食のひとつです🌾
・そばも、十割そば(小麦粉なし)であれば低FODMAP食品!ただし、一般的なそば(八割そばなど)は小麦が混ざっている場合があるので注意が必要です。

注意点💡
「グルテンフリー」と「低FODMAP」は別物ですが、重なる食品も多くあります!

■ バナナ、ぶどう、オレンジ(適量)
・バナナ:未熟(青め)のものは低FODMAP。完熟しすぎると果糖が増えて高FODMAPに…
・ぶどう:果糖よりブドウ糖が多いため、果糖吸収不全があっても比較的安全です!
・オレンジ:柑橘類の中では低FODMAP。ビタミンCも補える優秀な果物!

🍊ポイントは「食べ過ぎないこと」。どんな低FODMAP果物でも、大量に摂れば腸への刺激になってしまいます😱

■ ラクトースフリーの乳製品や植物性ミルク
・ラクトースフリー牛乳:乳糖が分解されているため、乳糖不耐症でも飲むことができます。
・豆乳(大豆たんぱくベース):絞り方によってはFODMAPが少ないものもあります(※全豆を使った豆乳は高FODMAPになる可能性あり)。
・アーモンドミルク・ライスミルク:植物性ミルクの中でも、砂糖や添加物の少ないものは腸に優しいです!

ラクトースフリーヨーグルトも市販されており、朝食やおやつに使いやすい一品です🧁

ワンポイントアドバイス💡
ラベル表示を見るクセをつけることが、低FODMAP生活の第一歩です👣
「〇〇糖」「乳成分」「大豆をまるごと使用」などの表記に注意して、腸にやさしい食生活を心がけましょう!

【低フォドマップ食の実践方法🔥】
ステップ1:制限期(2〜6週間) すべての高フォドマップ食品を避けて、腸の反応をリセットします。この期間は少し大変かもしれませんが、自分の体を見直す良いチャンスです✨

ステップ2:再導入期 1種類ずつ高フォドマップ食品を再導入して、どの食品に反応があるかを確認します。例として、1週間目は乳製品、2週間目は小麦製品というように、ゆっくり試していきます。

ステップ3:個別化期 反応のない食品は再び取り入れ、食生活を無理なく継続できるように調整します。ここからが本当の「自分に合った食生活」の始まりです!

~簡単!低フォドマップレシピのご紹介🍽️~
【レシピ1:鶏むね肉と野菜のさっぱり炒め】
<材料(2人分)>
・鶏むね肉 200g(塩・こしょうで下味)
・にんじん 1/2本
・ズッキーニ 1本
・赤パプリカ 1/2個
・しょうが(すりおろし) 少々
・米油またはオリーブオイル 大さじ1

<作り方>
1. 鶏肉は一口大に切り、塩こしょうで下味をつける。
2. 野菜は食べやすい大きさにカット。
3. フライパンに油を熱し、しょうがを炒めて香りを出す。
4. 鶏肉を加えて焼き色がつくまで炒め、野菜を加えてさらに炒める。
5. 火が通ったら完成!必要に応じて塩で味を整える。

【レシピ2:バナナと米粉のパンケーキ】
<材料(2枚分)>
・バナナ 1本 ・卵 1個
・米粉 50g ・ベーキングパウダー(アルミニウムフリー) 小さじ1/2
・無調整豆乳 50ml

<作り方>
1. バナナをつぶし、卵、豆乳を加えて混ぜる。
2. 米粉とベーキングパウダーを加えて混ぜ合わせる。
3. フライパンを中火で熱し、両面を焼く。

【レシピ3:野菜とツナの雑炊】
 <材料(2人分)>
・ごはん 茶碗2杯分
・にんじん 1/3本
・青梗菜 2株
・ツナ(ノンオイル) 1缶
・だし汁 400ml
・塩 少々

<作り方>
1. にんじんと青梗菜を細かく切る。
2. 鍋にだし汁を沸かし、にんじんを入れて柔らかくする。
3. ごはんと青梗菜、ツナを加えて煮る。
4. 全体がなじんだら塩で味を調える。

■ 実践する際のポイント☝🏻
・全ての人に効果があるとは限らないため、医師や栄養士の指導のもとで行うことが理想的です*
・一度に多くの食品を再導入せず、少しずつ試してみましょう!
・食事日記をつけて、体調の変化を記録すると、後々役立ちます🗒️
・外食や旅行の際は、できるだけメニューの内容を確認し、フォドマップの知識を活かして選択しましょう。
・最近は低フォドマップ対応の商品やレシピ本も増えており、それらを上手に活用することもおすすめです!

■ よくある質問(Q&A)
Q:低フォドマップ食はずっと続けるものですか?
A:いいえ、最初は制限期として厳密に行いますが、再導入と個別化を経て、自分に合った食事スタイルに調整することが目標です。

Q:便秘にも効果がありますか?
A:はい、ガスの発生を抑えることで腸の動きが改善され、便秘の緩和にもつながることがあります。

Q:家族と一緒に食べても大丈夫?
A:もちろんです!工夫することで家族全員が美味しく食べられるレシピになりますし、健康的な食習慣としてもおすすめです。

■ 最後に
低フォドマップ食は、一時的な制限が必要ではありますが、腸の調子を整えるための有効な食事法です🌱
お腹の不調に悩まされる日々から少しでも解放されるよう、今回ご紹介した内容が皆さまのお役に立てれば幸いです。
その他、お腹の不調や違和感などでお悩みの方は、お気軽に当院までご相談にいらしてくださいね😊

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