
こんにちは☀
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨
12月に入り、忘年会や職場の集まり、友人との食事会など、いつもより“食べたり飲んだりする機会”が増えていませんか?🍺
この時期の診察では、
「なんとなく胃が重い…」
「食べた後の苦しさが続く」
「お酒のあとに胸やけがひどくなった」といったご相談がぐっと増えてきます🤢
年末は仕事が忙しく、いつも以上にストレスがかかりやすい季節でもあります。そこに連日の会食や飲酒が重なることで、胃は普段より大きな負担を受けています。さらに、忘年会の席ではつい早食い・つまみ食い・揚げもの中心になりがちで、気づけば胃の中が休む暇もない状態に😣
「一晩寝れば治るだろう」と思ってやり過ごしてしまう方も多いのですが、実は年末の胃の不調は、胃炎の悪化や逆流性食道炎、胃の動きの低下など、病気のサインが隠れていることもあります⚠️
特に、
・胃もたれが数日続く
・食後のムカムカが強い
・げっぷや胸やけが増えた
・胃痛を繰り返す
といった症状がある場合、「忙しさのせい」で片付けてしまうのは要注意です。
年末年始は生活リズムが乱れ、受診のタイミングを逃しやすい季節でもあります。しかし、胃の不調をそのままにしてしまうと、来年のスタートが辛いものになってしまうことも…😖
今回のブログでは、忘年会シーズンに胃の不調が増える理由、注意したい症状、セルフケア、そして必要な時の受診のポイントを解説していきます。
1. 年末に“胃が重くなる”理由とは?
① 脂っこい料理で胃の動きが低下
忘年会では、唐揚げ・串揚げ・焼肉など、揚げ物や肉料理が中心になりがちです🥂脂の多い食事は胃の負担が大きく、胃が食べ物を送り出すスピード(胃排出能)が低下します。その結果、食後にいつまでも胃が重く感じ、げっぷや膨満感が続きます。
② アルコールによる胃粘膜への刺激
アルコールは胃の粘膜を荒れやすくし、胃酸の分泌バランスも乱します。
・胃がキリキリ痛む
・胃のむかつき
・げっぷが増える
・胸やけ などの症状が出ることがあります。特に空腹で飲酒をすると、胃のダメージはより大きくなります🍺
③ 夜遅い食事 → 逆流症状が出やすい
忘年会は、スタートも終わりも遅くなりがち。食事の直後に眠ると、胃の内容物が逆流しやすくなり、
・胸やけ
・酸っぱいげっぷ
・つかえ感 といった 逆流性食道炎(GERD) の症状が悪化します。
④ ストレスや疲労で胃の動きが乱れる
年末は仕事が立て込み、ストレスや睡眠不足になりやすい時期。自律神経が乱れることで、胃の動きがさらに悪くなり、“ストレス性胃炎” を引き起こすこともあります。
2. 放置するとどうなる?
胃が重い、胸やけがする、なんとなくムカムカする、こうした症状は、多くの方が「そのうち治るだろう」と考えてしまいがちです。しかし、忘年会シーズンの連続した飲酒・食べ過ぎ・睡眠不足・ストレスが積み重なると、胃腸は想像以上にダメージを受けています😣症状を放置すると、次のような悪循環に陥ることがあります🌀
① 胃炎が悪化し、慢性化する可能性
脂っこい料理やアルコールは、胃の粘膜を刺激し、炎症(胃炎)を引き起こします。本来、胃の粘膜は再生力があり、1~2日で回復することもありますが、炎症が続くと修復が追いつかず、慢性胃炎に移行してしまいます。
慢性胃炎になると
・胃の不快感が続く
・食後の胃もたれが慢性化
・空腹時のムカムカ
・げっぷの増加 など、いわゆる「胃が弱い状態」が定着しやすくなります。
また、胃炎が長引くと胃の動き自体が鈍くなるため、年明けになっても胃がスッキリしないまま過ごす方が多くみられます。
② 逆流性食道炎(GERD)が悪化しやすい
年末年始は、飲酒・揚げもの・締めのラーメン・夜遅い食事・寝落ちなど、逆流を引き起こす行動が増える時期です🍜
逆流性食道炎が進むと
・胸やけが慢性化
・胸のつかえ感
・酸っぱいげっぷ
・のどの違和感(ヒリヒリ・声がれ)
・就寝時の咳 などが現れ、日常生活の質が大きく下がります。
さらに、食道が炎症を繰り返すと、まれにバレット食道という粘膜変化につながることもあり、放置は望ましくありません。
③ 胃の動きが低下し、常に重たい状態が続く
過食や飲み過ぎで胃が疲れると、胃の筋肉の収縮が鈍くなり、食べ物やガスが胃に長時間残りやすくなります💨いわゆる 胃の運動低下(胃アトニー) が起こる状態です。
これが進むと
・少しの量でも胃が苦しい
・毎食後に胃もたれ
・げっぷの増加
・膨満感がずっと続く といった、日常に影響する症状に発展してしまいます🌀
仕事始めの時期に「食欲が戻らない」と来院される方は、この胃の動きの低下が原因であることが少なくありません。
④ ピロリ菌や潰瘍が隠れている可能性を見逃す
年末に多い「胃の痛み」や「胃もたれ」は、単なる胃疲れではなく、胃潰瘍・十二指腸潰瘍やピロリ菌感染が背景にあることもあります。特に以下の症状がある場合は注意が必要です⚠️
・空腹時または夜間の強い痛み
・繰り返す黒っぽい便
・鎮痛薬をよく使っている
・胃痛とともに背中の痛みがある
これらを放置すると、悪化するまで気づかないケースもあり、年明けに強い痛みで急遽受診されることもあります🏥🚨
⑤ 年明けも胃腸のリズムが戻らず、長期化する
胃の不調をあまり気にせず年末年始を過ごしてしまうと、年明けにいっきに症状が表面化しやすい傾向があります。
・仕事が始まっても食欲が出ない
・ずっと胃がスッキリしない
・朝食が食べられない
・胃痛が続く など、生活に支障が出ることも💦
特に、年末の不調を何度も繰り返している場合は、早めに一度、胃の状態をリセットしておくことが大切です。
3. 自分でできる胃ケア(軽症の場合・長め)
忘年会や飲み会が続いた後、「胃が少し重い」「胸やけがある」「食後にげっぷが増えた」と感じることはよくあります。こうした軽症の状態であれば、生活の中でちょっとした工夫をするだけで、胃をいたわり、症状を和らげることができます。
① 食べ方・飲み方を工夫する
胃への負担を減らす基本は、食べる量とスピードの調整です。
・よく噛む
1口あたり20〜30回を目安にゆっくり噛むと、消化がスムーズになります。
・少量を分けて食べる
一度に大量に食べると胃が圧迫され、げっぷや胃もたれの原因に。
・アルコールはほどほどに
特にビールや日本酒など炭酸が入ったものは胃にガスがたまりやすく、げっぷや膨満感を誘発します。
・飲み会の間に水を挟む
アルコールを飲む間に水やお茶を挟むと胃酸の刺激を抑えられます🍵
② 食後の姿勢に気をつける
食後すぐに横になると、胃の内容物が逆流しやすくなり、胸やけやげっぷが増えます。
・食後30分〜1時間はなるべく立ったまま、軽く歩く
・ソファやベッドに倒れ込まない
・背もたれを少し起こして座る
ちょっとした意識で、胃への負担はぐっと減らせます。
③ 刺激物や胃酸を増やす習慣を控える
胃に刺激を与える食品や飲み物は、一時的に控えるのがおすすめです。
・脂っこい食事、揚げ物、スナック菓子🍔
・辛い食べ物、香辛料
・コーヒーや炭酸飲料
これらを減らすだけでも、胃がリラックスし、胸やけやげっぷが軽くなります。
④ 自律神経を整えて胃を休ませる
ストレスや疲労も胃の動きを鈍らせ、症状を悪化させます。
簡単にできる胃ケアとして、自律神経を整える習慣を取り入れることも効果的です。
・深呼吸や腹式呼吸を意識する 🧘♂️
・お風呂で体を温める
・就寝前のスマホやパソコンを控える
・睡眠時間を確保する
これにより、胃の動きがスムーズになり、食後の膨満感やげっぷが減ることがあります🌿
⑤ 市販薬の活用(軽症の場合のみ)
胃の不快感が強い場合は、胃薬(制酸剤・消化促進薬など)を一時的に使うのも選択肢です。
・胃酸過多や胸やけ → 制酸剤
・胃もたれ・消化不良 → 消化促進薬
・げっぷが多い → ガス排出を助ける薬
ただし、症状が長引く場合や強い痛みがある場合は自己判断での使用を避け、医師に相談してください🏥
⑥ 軽症でも意識したいポイントまとめ
・食べすぎ・飲みすぎを避ける
・食後すぐ横にならない
・刺激物を控え、胃にやさしい食事を意識
・ストレス・疲れをためない
・必要に応じて市販薬でサポート
年末年始の胃ケアは、「食事の量・内容・姿勢・休息」を少し意識するだけで、十分改善できることが多いです。こうした習慣を意識することで、胃の不快感を最小限に抑え、忘年会シーズンも快適に乗り切ることができます😌
4. こんな症状がある方は、受診をおすすめします
・胃の重さが1〜2週間以上続く
・胸やけや酸っぱいげっぷが頻繁に出る
・食事がとりにくい、つかえ感がある
・黒い便、吐血(※早めの受診が必要)
・体重が減ってきた
・症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す
特に、「飲み会が終わったのに胃が回復しない」という方は、胃の炎症や逆流の悪化が疑われます🏥
5. 胃カメラで何がわかる?
「胃の不調が続くけれど、病院に行くほどでもないかも…」そう思っている方も多いかもしれません。しかし、軽い胃もたれや胸やけの原因は、胃の粘膜や食道の状態に隠れていることがあります。そんなとき、胃カメラ(内視鏡検査)は、症状の背景を直接目で確認できる、とても頼もしい検査です。
① 胃や食道の粘膜の状態がわかる
・胃炎や逆流性食道炎の有無
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍の有無
・胃の出口(幽門)の状態
これにより、「なぜ胃もたれや胸やけが続くのか」という原因がはっきりします。
② ピロリ菌や慢性胃炎のサインもチェックできる
胃カメラでは、必要に応じてピロリ菌感染の有無や慢性胃炎の程度を確認することもできます。ピロリ菌がいる場合は、除菌治療で胃炎が改善し、症状が軽くなるケースもあります。
③ まれな病気の早期発見にもつながる
・食道や胃の腫瘍
・胃のポリープ
・胃の出口の狭窄
胃カメラであれば、こうしたまれな病気も早期に発見できるため、症状が軽くても安心のために受ける方も多くいらっしゃいます。
④ 胃の動きや逆流の様子も分かることがある
検査中に胃の中の食べ物やガスの残り方を観察したり、逆流の傾向を確認したりすることで、胃の働きや生活習慣との関係を把握できます。これにより、日常生活での工夫や治療方針がより具体的になります。
6. 最後に
忘年会シーズンの胃トラブルはよくあることですが、“毎年同じ時期に必ず胃がつらくなる” という方も少なくありません。
生活習慣・ストレス・消化管の状態が複雑に影響しあっていることもあり、適切なケアと必要に応じた内視鏡検査で、年末年始を快適に過ごせるようになります✨
「最近胃がスッキリしない」「また今年も胃が重い」そんな時は、どうぞ気軽にご相談くださいませ💁♀️✨







