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冬に増える!?鍋の生焼け肉・海鮮で起こる急性胃腸炎🍲


こんにちは😊
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨

冬の食卓に欠かせない、あたたかい鍋料理🍲
家族や友人と囲んでワイワイ楽しむ時間は、寒い季節の小さな幸せですよね😊
お正月や忘年会、冬休みなど、みんなで鍋を囲む機会も増えるこの時期は、心も体もほっこりします。

しかし、その一方で“鍋だから大丈夫”と思って油断すると、胃腸トラブルにつながることがあります。特に注意したいのが、生焼けの肉や加熱不足の海鮮をそのまま食べてしまうことです。ちょっと火が通りきっていないだけでも、カンピロバクターやサルモネラ菌、ノロウイルスなどの細菌・ウイルスが体内に入り、急性胃腸炎を引き起こす可能性があります🐟🦪

急性胃腸炎は、腹痛・嘔吐・下痢などのつらい症状を引き起こすだけでなく、脱水や体力低下を招くこともあり、特に小さな子どもや高齢者、体力の落ちている人にとっては注意が必要です⚠年末年始の楽しい時間が、一瞬で“寝込む週末”になってしまわないように、正しい調理と衛生管理がとても重要です。

この記事では、鍋での急性胃腸炎の原因や予防法、万が一の対処法についてわかりやすく解説します。鍋を安心して楽しむために、ぜひ最後までチェックしてください。

1. 急性胃腸炎とは?
急性胃腸炎は、胃や腸に炎症が起こる病気の総称で、ウイルスや細菌の感染、まれに寄生虫や食中毒が原因で発症します🦠突然の腹痛や吐き気、下痢、発熱などの症状が現れるのが特徴で、多くの場合は数日で自然に回復します。

■ 急性胃腸炎の主な症状
 ・腹痛:下腹部やみぞおちの痛み、時にはけいれんのような痛み
・嘔吐 🤮:突然吐き気が起こることも
・下痢 💩:水様便や軟便が頻繁に出る
・発熱 🌡️:軽度~中等度の熱が出ることが多い
・全身のだるさ 😵:食欲不振や体力低下も伴うことがあります

症状の強さは感染源や体力、年齢によって異なり、子どもや高齢者、体力の落ちている人では重症化のリスクが高まるため注意が必要です。

■ 急性胃腸炎が起こる主な原因
急性胃腸炎の原因は大きく分けて以下の通りです。

① 細菌感染
・カンピロバクター(鶏肉、生肉など)
・サルモネラ菌(卵、生肉など)
・黄色ブドウ球菌(調理器具や手指の汚染)

② ウイルス感染
・ノロウイルス(冬場、カキや二枚貝などの生食で多い)
・ロタウイルス(乳幼児で多い)

③ 食中毒や毒素
・生焼けの肉や魚介類を食べた場合に細菌の毒素が原因になることもあります。

■ 急性胃腸炎が起こりやすい状況
・冬場の鍋パーティーや忘年会など、人が集まる場での生肉・生魚の加熱不足🥩
・調理器具や手を使い回すことで起こる交差汚染
・食材の保存温度が不十分で細菌が増えた場合など

2. 鍋で急性胃腸炎が増える理由

冬になると家庭や友人、職場などで鍋を囲む機会が増えます🍲
その楽しい時間の裏で、実は急性胃腸炎のリスクも高まることをご存知でしょうか?
その理由は、鍋料理の特性と食材の扱い方にあります。

・生焼けの肉や加熱不足の海鮮
鍋は野菜や肉、魚介類を一度に煮ることができますが、肉や魚の中心まで十分に加熱されないことがあります🥩特に鶏肉や豚肉は生焼けだと、カンピロバクターやサルモネラ菌が残る可能性があり、魚介類、特に牡蠣や二枚貝は加熱不足だとノロウイルス感染のリスクがあります。

・調理器具の使い回し(交差汚染)
鍋では取り分け用の箸やトングを使い回すことがありますが、生肉や生魚に触れた器具で火の通った具材を取ると、細菌やウイルスが移って感染することがあります。これを「交差汚染」と呼び、家庭でも意外と見落としがちな危険ポイントです。

・食材の置き時間や保存温度
鍋は熱々で食べるものですが、長時間放置した具材やスープは細菌が増えやすくなります。また、冷蔵庫から出したばかりの食材を常温で放置しておくと、菌が繁殖する温度帯に入ることがあります🦠

・みんなで取り分けることで感染リスクアップ
鍋は大人数で囲むほど楽しさが増しますが、同時に感染リスクも増える傾向があります。一人が食中毒菌やウイルスを口にすると、箸や取り皿を介して他の人に広がることもあるため注意が必要です🦠

3. 急性胃腸炎を予防するポイント
鍋料理は冬の楽しみですが、ちょっとした油断で急性胃腸炎を招く可能性があります。幸い、ちょっとした工夫で感染リスクはぐっと減らせます。ここでは、家庭で簡単に実践できるポイントを詳しく解説します💡

①食材は中心までしっかり加熱
・肉は中心まで火が通っているかを必ず確認🔥
・鶏肉は特に注意が必要で、赤い部分が残っていないこと
・魚介類(牡蠣、二枚貝など)は十分に沸騰したスープで加熱
・野菜も火を通すことで菌のリスクを減らせます
💡ポイント:鍋の具材は食べる直前にしっかり火を通すのが理想です。

②調理器具の使い分け(交差汚染の防止)
・生肉や生魚を扱う箸・トングは加熱済み用と分ける
・取り分け皿は清潔なものを使う
・共有鍋でも、自分の箸で直接取り分けないようにする
💡ポイント:取り分け用の箸やスプーンを人数分用意するだけでも感染リスクが大幅に減ります

③手洗いを徹底する
・食材を触る前後、トイレの後、調理前に石けんでしっかり手を洗う
・子どもがいる場合は、手洗いの習慣を一緒に確認
💡ポイント:手洗いだけでも家庭内感染のリスクがぐっと下がる重要な予防策です。

④食材の保存・置き時間に注意
・鍋に入れる前の肉や魚は冷蔵保存
・調理済みの具材も長時間放置せず、食べる分だけ加熱して取り分ける
・残った鍋はすぐに加熱し直すか冷蔵保存
💡ポイント:菌は時間と温度で増えるので、「作ってすぐ食べる」が基本です。

⑤個人の体調にも気を配る
・体調が悪い人は鍋に直接触れない
・小さな子どもや高齢者は特に生肉・生魚を避ける
・発熱や下痢などの症状がある人は鍋を控える
💡ポイント:楽しい鍋パーティーでも、みんなの健康を守る工夫が大切です。

急性胃腸炎になりやすい食材リスト(鍋編)
◯肉類
・🥩 鶏肉(生焼けや中心部が赤い場合、カンピロバクターやサルモネラ菌のリスク大)
・🥓 豚肉・牛肉(加熱不足で細菌感染の可能性)
・💡ポイント:中心までしっかり火を通すことが必要

◯魚介類
・🐟 白身魚・青魚(火を通さないと細菌や寄生虫の危険)
・🦪 牡蠣・二枚貝(ノロウイルスがつきやすい、十分加熱必須)
・🍤 エビ・カニ(生食や加熱不足に注意)

◯卵・乳製品
・🥚 生卵や半熟卵(サルモネラ菌の危険)
・🧀 チーズや生乳製品(非加熱の場合リスクあり)

◯野菜・きのこ
・🥬 葉物野菜(しっかり洗浄・加熱すると安心)
・🍄 きのこ類(加熱不足は胃腸への負担に)

◯共通の注意点
・🔥 加熱が不十分なものは全てリスクあり
・🥢 取り分け用の箸やトングの使い回しに注意
・🕰️ 長時間放置せず、食べる分だけ取り分ける

まとめ
鍋での急性胃腸炎は、加熱不足・交差汚染・手洗い不足・食材の放置が主な原因です。逆に言えば、ちょっとした工夫でほとんど防げる病気でもあります。

ポイントは以下の3つに集約されます。
①食材はしっかり加熱する
②器具や手を清潔に保つ
③食材の扱いと保存に注意する
これらを守るだけで、鍋の楽しさを損なわずに、家族や友人と安心して冬を過ごすことができます✨

4. 急性胃腸炎になったら
急性胃腸炎は突然襲ってくることが多く、吐き気・腹痛・下痢などのつらい症状が一度に現れることがあります。多くの場合は軽症で自宅にて対応可能ですが、症状の悪化や脱水に注意することが大切です💦

①まずは安静
・無理に動かず、横になって体を休める
・胃腸に負担をかけないよう、消化の良い食事や水分を少量ずつ摂る
・睡眠をしっかりとることで回復が早まる
💡ポイント:急性胃腸炎は体力を奪う病気。まずは身体を守ることが最優先です。

②水分補給を意識する
・嘔吐や下痢で体内の水分が失われやすいため、脱水症状の予防が重要
・経口補水液(ORS)や薄めたスポーツドリンクが理想
・水やお茶だけでは塩分不足になることがあるので注意
💡ポイント:一度にたくさん飲むより、少量をこまめに摂るのが効果的です。

③食事の再開は慎重に
・食欲が出てきても、最初はおかゆやうどんなど消化の良いものから
・油っこいものや刺激物は胃腸に負担をかけるため控える
・徐々に通常の食事に戻すことで、胃腸の回復を助けます

④医療機関への受診が必要な場合
次のような症状がある場合は、すぐに医療機関に相談してください🏥
・高熱(38℃以上)や血便がある
・嘔吐や下痢が続き、水分を摂れない
・強い腹痛や体力低下がある
・小さな子どもや高齢者、持病のある方は軽症でも注意が必要
💡ポイント:自己判断せず、症状が長引く場合や強い場合は迷わず受診することが安全です。

⑤回復を早める日常ケア
・体を冷やさず、温かい服や布団で休む
・睡眠リズムを整え、十分な休息を確保
・腹部に負担のかかる運動や入浴は症状が落ち着くまで控える

■ まとめ
急性胃腸炎になったら、安静・水分補給・消化の良い食事が基本です🛌
症状が軽くても無理をせず、体の回復を最優先に考えることが大切です。
また、症状が重い場合や長引く場合は早めに医療機関で診てもらうことが、合併症や脱水を防ぐための一番の方法です。

5.最後に
冬の楽しみである鍋料理。家族や友人と囲む時間は尊い時間で心も体もあたたまりますが、生焼け肉や加熱不足の海鮮は急性胃腸炎の原因になることがあることを忘れてはいけません⚠️ちょっとした油断で、腹痛・嘔吐・下痢などのつらい症状が現れることがあります。かけがえのない時間を辛い思いをして過ごすことがないよう注意して過ごしましょう。

急性胃腸炎の主な原因は、加熱不足の食材・交差汚染・手洗い不足・食材の放置です。しかし逆に言えば、これらを意識するだけでほとんど防ぐことができます。ポイントは以下の通りです💡
✅食材は中心までしっかり加熱
調理器具や手の衛生を徹底する
食材の扱いと保存に注意する
体調管理を意識し、無理をしない

また、万が一急性胃腸炎になった場合は、安静・水分補給・消化にやさしい食事が基本です。症状が強い場合や長引く場合は、早めに医療機関へ相談することが重要です🏥鍋は冬の楽しみですが、少しの注意で家族や友人と安心して楽しめることも事実です。火の通りや手洗い、器具の使い分けなど、ちょっとした工夫を意識するだけで、冬の鍋を安全で楽しい時間にすることができます🍲✨

冬の間、胃腸トラブルに悩まされず、みんなで笑顔で鍋を囲むために、調理の基本と衛生管理をもう一度確認してみましょう

この記事の監修者

理事長 小林 孝弘

略歴

  • 昭和大学医学部医学科卒業
  • 昭和大学横浜市北部病院
  • 昭和大学藤が丘病院
  • ひたち医療センター
  • 立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニック 院長

資格

  • 医学博士
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本消化器内視鏡学会内視鏡専門医
  • 日本消化器病学会消化器病専門医
  • 日本消化管学会胃腸科専門医
  • 日本肝臓学会肝臓専門医
  • 日本ヘリコバクター・ピロリ学会
  • ヘリコバクター・ピロリ感染症認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • オンライン診療研修修了
  • 内痔核治療法研究会四段階注射法講習会受講

所属学会

  • 日本内科学会
  • 日本消化器内視鏡学会
  • 日本消化器病学会
  • 日本肝臓学会
  • 日本大腸肛門病学会
  • 日本臨床肛門病学会
  • 日本消化管学会
  • 日本ヘリコバクター・ピロリ学会
  • 日本消化器がん検診学会
  • 日本人間ドック学会
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