こんにちは🍂
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨
本日は、外来診察でも多くの患者さんが訴える「腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)」について、できるだけわかりやすくご紹介いたします😊
突然ですが、こんなこと、ありませんか?👇
・朝は平気だったのに、夕方になるとお腹がパンパン!
・食事のあと、なんだか苦しくてベルトを緩めたくなる…
・「太ったかな?」と思ったけど、実はガスや便が原因だった💨
・周りには言いにくいけど、おならが止まらない…💦
……「あるある!」と思ったあなた。
もしかするとそれ、「腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)」かもしれません💡
実は多い!腹部膨満感に悩む方々
日々の診察では、胃痛や便秘と並んで、この「お腹の張り」を訴える方がとても多いんです👆
そして多くの方がこうおっしゃいます👇
「病気ってほどじゃないと思うけど、なんかスッキリしないんです…」
「薬飲んでもあまり変わらなくて…」
「年齢のせいかなぁ…?」
実はこの“なんとなく不調”の正体こそが、「腹部膨満感」なのです。
■ 腹部膨満感の主な症状
人によって感じ方はさまざまですが、よくある症状は以下の通り👇
・お腹がパンパンに膨れて苦しい
・ゲップがよく出る、または出ない
・おならが多い、または出なくてつらい💨
・食欲が落ちる
・お腹がゴロゴロ、グルグル鳴る
・胃がムカムカする🤢
軽い症状でも毎日続くとストレスになりますよね…。
■原因はいろいろ!腹部膨満感の主な原因を解説
腹部膨満感には、実にたくさんの原因があります。
以下に代表的なものをご紹介します👇
① 食生活の乱れ・ガスのたまりすぎ
炭酸飲料、ビール、パン、甘いものなどを多くとっていると、お腹にガスがたまりやすくなります。
また、早食いや食べ過ぎも大きな原因です!😵
👉 ポイント:ガスを発生させやすい食品(豆類、ブロッコリー、キャベツなど)や発酵食品も関与することがあります。
② ストレスや自律神経の乱れ
意外かもしれませんが、心とお腹はとっても密接につながっています💡
「ストレスでお腹を壊すタイプなんです…」
「緊張するとすぐお腹が痛くなる…」
こんなふうに、“心の状態”が“お腹の症状”として出る方は多くいらっしゃいます。
実際、医学的にもこの現象はよく知られていて、私たちの体には、「脳腸相関(のうちょうそうかん)」
という仕組みがあります!
つまり、脳(メンタルの状態)と腸(消化の状態)は、双方向に影響し合っているということです。
ストレスがたまると、「自律神経(じりつしんけい)」が乱れてしまいます。
自律神経とは、呼吸・心拍・胃腸の動きなどをコントロールする、体の“司令塔”のような神経。
特に腸の動きには、この自律神経が大きく関係しています👇
・緊張するとお腹がゴロゴロ鳴る
・不安で食欲がわかない
・ストレスで便秘や下痢が交互にくる
こうした症状は、まさにストレスによって腸のリズムが乱れているサイン⚠️
腸の動き(ぜん動運動)が乱れたり、ガスの排出がうまくいかなかったりします。
ストレスの原因がはっきりしている場合は、環境を見直すことや、心療内科やカウンセリングの力を借りるのも大切です。
👉 いわゆる「過敏性腸症候群(IBS)」でも腹部膨満感はよく見られます。
③ 消化器の病気
腹部膨満感が慢性的に続くと他の症状(体重減少、血便、吐き気など)がある場合は、何らかの病気が隠れている可能性もあります。
🔎 代表的な病気の例:
・胃もたれ・胃炎・胃潰瘍な
・胃がん・大腸がん
・腸閉塞(ガスが抜けずにお腹がパンパンに)
・胆のうやすい臓の病気
・食物不耐症(乳糖不耐症など)
👉 このような場合は、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)が役に立ちます🔬
④加齢や腸の機能低下
「昔はこんなにお腹張らなかったのに…」
「便秘なんて無縁だったのに、最近は週に1回しか出ない…」
「食事の量は減ったのに、なんだかお腹が重い気がする…」
…そんなふうに感じている方、多いのではないでしょうか?🤔
実はそれ、加齢による腸の変化が関係しているかもしれません。
年齢を重ねると、腸の動きが弱くなり、便秘やガスの排出がうまくいかなくなることがあります。
💪 腹筋の低下で“押し出す力”もダウン
さらに、年齢を重ねると腹筋の筋力も低下しますよね。これも、腹部膨満感の大きな原因です。
腸の中に溜まった便やガスを“外へ押し出す”ためには、ある程度の腹圧=筋力が必要なんです💡
腹筋が弱くなると…
・排便しにくくなる(=便秘)
・おならが出にくくなる(=ガスがこもる)
・お腹の中に“たまりっぱなし”の状態に
👉 結果、慢性的な腹部膨満感へとつながります。
🧘♀️ 加齢による膨満感に対する対策
年齢による腸の変化は避けられない部分もありますが、生活習慣を工夫することで大きく改善できる場合も多いです✨
・ ゆっくりよく噛んで食べる(飲み込む空気を減らす)
・ 積極的に水分をとる(1日1.5〜2リットルが目安)
・ できる範囲で身体を動かす(散歩やストレッチなど)
・ 発酵食品・食物繊維を取り入れる(腸内環境を整える)
・ 必要に応じて整腸剤・便秘薬を使う(医師と相談して)
■「大丈夫な膨満感」と「注意が必要な膨満感」
腹部膨満感の中には、生活習慣の改善でよくなる「問題のないもの」もありますが、
以下のような症状がある場合は、すぐに医療機関に相談してください!📞
⚠️ 要注意サイン:
・急激なお腹の張り+激しい腹痛⚡
・吐き気・嘔吐が続く🤮
・便が出ない、おならも出ない
・血便・黒い便が出る
・急な体重減少
■自分でできる!腹部膨満感の対策6選
お腹の張りを感じたりや不快感を感じたら、まずは日常のちょっとした工夫から見直してみましょう😊
今日からできる簡単な6つの対策をご紹介します👇
①よく噛んで食べる(早食いNG!)
食事中、無意識に早食い・丸飲みになっていませんか?
よく噛まずに飲み込むと、食べ物と一緒に空気もたくさん飲み込んでしまい、腸内にガスがたまりやすくなります💨
また、消化がうまく進まず胃もたれや膨満感の原因にもなります。
📌 おすすめポイント
・一口30回を目安に噛む🦷
・テレビやスマホを見ながらの“ながら食べ”はNG📱🚫
・箸を置いて一呼吸置きながら食べると◎
👉「よく噛む」だけで、消化力も腸の動きもグッと良くなりますよ✨
② 毎日軽く運動する(腸活ウォーキング)
腸は「動かすことでよく働く臓器」です!
長時間座りっぱなしの生活では、腸の動きも鈍り、ガスや便がたまりやすくなります😓
📌 おすすめの運動
・1日20〜30分のウォーキング🚶♂️
・ストレッチやヨガでお腹周りをやさしく刺激🧘♀️
・階段を使う、少し遠回りするなど「ながら運動」でもOK!
💡特にお風呂上がりの軽い運動は、リラックス効果もありおすすめです♨️
③ 炭酸や甘い飲み物を控える
シュワシュワの炭酸飲料や、あま〜いカフェドリンク☕…
実はこれらは、お腹にガスをためやすい大きな原因になります!
炭酸ガスが直接お腹に入るのはもちろん、糖分が多いと腸内細菌が過剰に発酵して、さらにガスが発生しやすくなります。
📌 控えたいもの
・炭酸ジュース(コーラ・エナジードリンクなど)
・ビール・発泡酒🍺
・シロップたっぷりのカフェラテ・フラペチーノ系☕🧋
👉 代わりにおすすめなのは…
・白湯(さゆ)や常温の水🚰
・ノンカフェインのハーブティー🌿
・胃腸を温めるしょうが湯や昆布茶も◎
④ ストレスをためない生活を意識する
「心」と「お腹」は密接に関係しています。
ストレスが続くと、自律神経が乱れ、腸の動きが不安定になり、膨満感の原因に🌀
📌 ストレスケアのコツ
・スマホから一度離れて“ぼーっとする時間”をつくる
・お風呂で深呼吸する🛀
・「忙しくても5分だけ」でもOK。自分を休ませる習慣を🌙
さらに、趣味に没頭して自然にふれるのも◎
お腹の症状が強い人ほど、「気にしない時間」を意識的に作ることが大切です💡
⑤ 便秘にならないように、食物繊維や水分をしっかりとる
便秘が続くと、腸内にガスがたまりやすくなり、膨満感の最大の原因に…💩💨
食物繊維と水分の不足は便秘のもとです!
📌 ポイントはこの2つのバランス
・食物繊維:野菜・海藻・きのこ・玄米・大豆類など
・水分:1日1.5〜2Lを目安にこまめに水分補給
🌟 特に朝一番の「コップ一杯の水」は、腸を目覚めさせてくれる“自然なスイッチ”になります!
💡「水+油+食物繊維」の3点セットで腸はスムーズに動きやすくなります✨
⑥ 気になる症状はメモして受診時に伝える!
症状が長く続く、強くなってきた、不安を感じる…そんなときは、迷わず受診をおすすめします🏥
ただし、症状を正確に伝えるのはなかなか難しいもの。
そんなとき役立つのが「お腹日記(腹部症状の記録)」です📒
📌 こんな内容をメモすると。。。
・いつから張り始めたか
・どの時間帯に多いか(食後?起床後?夕方?)
・排便の有無・状態(便秘 or 下痢?ガスの出具合)
・食べたものや生活リズムとの関連
・他の症状(痛み・吐き気・体重減少など)
👉 医師が診断をつける手がかりになるだけでなく、
自分でも「パターンや原因」が見えてきやすくなりますよ🕵️♀️
💡 最後に
腹部膨満感という言葉を聞くと、
「ちょっとお腹が張るだけだし…」
「放っておけばそのうち良くなるかな…」
そんなふうに軽く考えてしまう方も多いかもしれません。
でも、お腹の張りや不快感は、**体からの“静かなサイン”**です。
胃腸がうまく働けていないよ、ちょっと疲れているよ、ストレスたまってない?
そんなふうに、私たちにメッセージを送ってくれているのかもしれません📩
腹部膨満感は、誰にでも起こりうる身近な不調です。
最近では「腸は第二の脳」と言われるように、腸の調子は心と深くつながっていることが分かってきました。
原因は人によってさまざまですが、放置せず、正しく向き合えば改善できることが多いのも事実です。
ご自身での対策も大切ですが、「これはちょっと気になるな」と思ったら、どうか我慢せず、専門医に相談してみてくださいね。