
こんにちは☀️
立川駅前こばやし内科・胃と大腸内視鏡クリニックです🏥✨
健康診断や内視鏡検査を受けた際に、「腸が長いですね」と言われた経験ございませんか?
普段あまり意識することのない“腸の長さ”ですが、実は便秘やお腹の不快感と深く関わっていることがあります🌀
今回は、医学的に「過長結腸(かちょうけっちょう)」と呼ばれるこの体質について、分かりやすく解説いたします☝🏻
▶︎腸が長いってどういうこと❓
腸は大きく分けて「小腸」と「大腸」に分けられます。
私たちの体の中では、小腸が約6〜7メートル、大腸が約1.5〜2メートルの長さがありますが、この大腸の長さには個人差があります。
▶︎「過長結腸」とは❓
医学的には、「通常よりも大腸が長く、曲がりくねっている状態」を過長結腸(かちょうけっちょう)と呼びます。
特にS状結腸や横行結腸が蛇行するように長くなっていることが多く、内視鏡検査で初めて分かるケースも少なくありません。
▶︎腸が長い人に多い症状とは❓
「腸が長い」ということ自体は病気ではなく、いわば“体質のひとつ”です。
しかし、その影響で日常生活の中で次のような不快な症状が現れやすくなります💧
✅ 便秘になりやすい
もっとも多く見られるのが、慢性的な便秘です🚽
腸が長いと、それだけ便が体の中を通過する距離も時間も長くなります。
そのため、便が腸内にとどまる間に水分が過剰に吸収されてしまい、結果として硬く、出にくい便になってしまうのです😣特に朝スッキリ出ない、数日おきにしか出ないという方は、過長結腸が関係している可能性があります。
✅ お腹が張りやすい・ガスがたまりやすい
長くて曲がりくねった腸では、ガスや便がスムーズに流れにくくなります。そのため、お腹が張って苦しい、ガスがたまりやすい、おならが出にくいなどの不快な症状が起こりがちです😵
このような症状をお持ちの方の中には、「お腹がゴロゴロ鳴る」「夕方になるとズボンがきつくなる」といった悩みを訴える方も多くいらっしゃいます。
✅ 便が出てもスッキリしない(残便感)
腸が長いと、便が一度にすべて出にくく、残便感と呼ばれる症状を感じやすくなります。
「一応出たけど、まだ残っている気がする」
「1日に何度もトイレに行ってしまう」
「排便後にスッキリしない」
など、“出し切れない感覚”を抱えることが多く、日常生活の質にも大きく影響します🌧️
このような症状は、「たまたま体質のせい」と片づけられがちですが、放っておくと便秘の悪化や腸内環境の乱れにもつながります💥
▶︎一体、なぜ腸が長くなるの❓
「腸が長い」と聞くと驚かれる方もいらっしゃいます。しかし、これは突然なるものではなく、生まれつきの体質や、日常生活の影響によって起こることが多いです。主に、以下のような理由が考えられます☝🏻
🔹 生まれつきの体質(先天的要因)
多くの方は、生まれつき大腸が通常よりも長く、曲がりくねっている「過長結腸」という体質を持っています。特に痩せ型で筋肉量の少ない方や、低身長の女性に多い傾向があり、骨盤の形や腹腔の広さが影響しているとも言われています🧍🏻♀️
また、「親や兄弟も便秘ぎみであった」
「母親が『腸が長い』と言われていた」
といったように、家族内で似た体質が見られるケースもあります。
遺伝や体格の特徴が影響していることが多く、ご本人の努力だけでは改善しにくい点もあるため、早めに体質を理解し、適切な対策を取ることが大切です👀
🔹 腸の動き(蠕動運動)の低下によるもの
もうひとつの理由が、腸の動き(蠕動運動)の低下によって、後天的に腸が長くなっていくケースです。たとえば、長期間にわたって便秘が続いていると、腸の筋肉がだんだんと便を押し出す力を失い、腸がだらんとたるみ、蛇行してしまうことがあります🌀イメージとしては、長く使っているゴムホースが柔らかくなって、ダラリと伸びてしまうような状態です。
さらに、加齢や運動不足、自律神経の乱れ、ストレス、乱れた食生活などが重なると、腸の動きがさらに鈍くなり、「腸が動かない → 便がたまる → 腸が伸びる → ますます便が出にくい」という悪循環に陥ってしまいます😰
このように、腸が長くなる背景には先天的な要因と後天的な生活習慣の両方が関わっていることがあります☔
「たかが便秘」と思わずに、ご自身の体質や腸の状態に合ったケアをしていくことが、毎日の快適なお通じにつながります!
▶︎過長結腸はどうやって見つかるの❓
「腸が長いかどうか」は、日常生活の中で自分で気づくのはなかなか難しいものです。
便秘やお腹の張りといった症状があっても、それだけでは過長結腸かどうかは分かりません…
実際には、ほとんどの方が「検査を受けたときに初めて指摘される」ことが多く、次のような検査で偶然見つかるケースが一般的です🩺
✅ 大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)
最も多いのが、大腸内視鏡検査を受けた際にわかるケースです。検査中、腸が通常より長く曲がっていると、スコープの挿入に時間がかかったり、挿入時に腸がループしてしまい進みにくくなったりすることがあります🔍特にS状結腸や横行結腸がくねくねと蛇行している場合、内視鏡の動きに独特の抵抗を感じるため、医師が過長結腸を疑うきっかけになります。
当院でも実際に、「腸が通常より長く、曲がりが強かったため、少し挿入に時間がかかりました」と検査後にご説明することがあります👨🏻⚕️こうした所見は、検査中の記録としてカルテにも残されるため、後で振り返る際の参考にもなります📝
✅ バリウム注腸検査やCT検査
以前は、バリウムを用いた注腸造影検査(レントゲン)によって、大腸の全体像を確認することが一般的でした。
また、腹部CT検査でも腸の走行や蛇行具合をある程度評価することができます✔
ただし、これらの画像検査では腸の内部までは確認できないため、現在では内視鏡検査によって直接腸の状態を観察する方法が主流となっています🔎特に大腸カメラ検査では、腸の長さ・形・ポリープや炎症の有無などを一度に確認できるため、過長結腸の診断にも非常に有用です🙂❗
このように、過長結腸は内視鏡検査などを通して初めてわかることが多く、患者さん自身も驚かれることがあります💡
便秘やお腹の張りなどでお悩みの方は、「自分の腸がどんな形なのか」を知ることで、より適切な対策や治療に結びつくことがあります。当院では、経験豊富な内視鏡専門医が丁寧に内視鏡検査を行い、患者さんそれぞれの腸の状態に応じたアドバイスを行っておりますので、ぜひ安心してご相談ください🌷
▶︎腸が長いとどのような影響があるの❓
📍1. 内視鏡検査が難しくなることがある
腸が長く、曲がりくねっていると、内視鏡検査中にスコープがループしやすく、挿入に時間がかかったり、多少の痛みを感じやすくなったりすることがあります。
ただし、当院ではそのような患者さんにも配慮し、鎮静剤を使用しながら安全に検査を行っておりますので、ご安心ください🙂↕️
📍2. 便秘による生活の質の低下
便秘が続くと、肌荒れ・食欲低下・集中力低下・不眠など、身体全体に悪影響を及ぼします。特に女性では月経やホルモンバランスと絡んで症状が悪化することもあります…😱
▶︎「腸が長い人」向けの便秘対策
では、過長結腸による便秘にどう対処すればよいのでしょうか?
薬に頼りすぎず、日常生活の中でできる工夫もたくさんあります🌳
① 食物繊維の摂り方にコツがあり!🥑
「便秘には食物繊維が良い」と言われますが、過長結腸の人は不溶性食物繊維(ゴボウ、豆、玄米など)を摂りすぎると逆にお腹が張ることも。バランスよく水溶性食物繊維(オートミール、海藻、キウイ、アボカドなど)も取り入れましょう!
② 水分摂取はこまめに!🥛
腸が長い人は、便が腸内にとどまる時間が長く、どんどん水分を失っていきます。
コップ1杯の水を、朝起きた時・食前・食後に分けて飲む習慣が効果的です!
③ 毎日の軽い運動を🚶🏻
ウォーキングや軽いストレッチ、腸をひねるようなヨガやピラティスのポーズは、腸の動きを活性化してくれます。
「ねじりのポーズ」「猫のポーズ」などは腸内ガスの排出にも⭕。
④ 入浴と腹部マッサージ🛀🏻
シャワーだけで済ませがちな方も、たまには湯船にゆっくり浸かってみてください。
体が温まり、自律神経が整い、腸の動きが改善しやすくなります。
また、おへその周りを時計回りにやさしくマッサージするのもおすすめです!
⑤ 医師と相談しながら上手に便秘薬を使う💊
どうしてもつらい便秘が続くときは、無理せず医師にご相談を!
腸が長い人に合う緩下剤(腸を動かすタイプ)や、便の水分を保つ薬などがあります。
自己判断で市販薬を使い続けるより、症状に応じた処方が大切です。
▶︎内視鏡クリニックとしてお伝えしたいこと🍀
「腸が長いですね」と言われると、驚いたり心配になる方もいらっしゃいますが、これはあくまで「体質のひとつ」です。
問題は、それによって便秘や不快な症状が出ているかどうか…放っておくことで「腸閉塞」や「軸捻転(腸がねじれる)」といった合併症のリスクもあるため、日頃の排便状況に気を配りながら、必要に応じて内視鏡検査や生活習慣の見直しを行っていきましょう!
✏️ まとめ
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◇ポイント |
◇内容 |
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*腸が長いとは |
過長結腸と呼ばれる体質で、便秘やお腹の張りの原因に |
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*よくある症状 |
便秘、残便感、腹部膨満感、検査での苦痛など |
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*原因 |
先天的な体質や、腸の動きの低下 |
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*対策 |
水分・運動・食事・マッサージ・必要時の薬 |
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*検査で分かること |
内視鏡検査で腸の形・長さが確認できる |
🌿 最後に
「便秘は仕方ない」とあきらめていませんか?
ご自身の体質を知ることで、適切なケアや治療の選択肢が広がります。
当院では、内視鏡検査を通じて「腸の個性」に寄り添った医療をご提供しております🏥
便秘やお腹の不快感でお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください♪







