ピロリ菌の検査・診断方法
ピロリ菌の感染有無を調べる検査は、大きく「内視鏡を使用しない検査」と「内視鏡を使用する検査」の2つに分けられます。
内視鏡を使用しない検査
尿素呼気試験(当院対応)
最も一般的に行われる検査です。診断薬(13C-尿素)を服用し、その前後に吐き出した息に含まれる二酸化炭素の変化を調べることで、ピロリ菌の有無を判定します。
抗体測定(当院対応)
人がピロリ菌に感染すると、体内で抗体が作られます。これを利用し、血液や尿から抗体の有無を検査します。
糞便中抗原測定(当院対応)
便の中に存在するピロリ菌の抗原を検出する方法です。
内視鏡を使用する検査
培養法
内視鏡で採取した胃の粘膜を専用の培地で5~7日間培養し、ピロリ菌の有無を調べます。
迅速ウレアーゼ試験
ピロリ菌が産生するウレアーゼという酵素を利用した検査です。採取した組織を特殊な反応液に浸し、色の変化で判定します。
組織鏡検法(当院対応)
胃の粘膜組織に特定の染色を施し、顕微鏡でピロリ菌の存在を確認する方法です。
当院で実施する主な検査
当院では、ピロリ菌除菌後の効果判定として、主に「尿素呼気試験」「糞便中抗原検査」を採用しています。
検査の正確性を保つため、検査前2週間は「抗生物質」や「プロトンポンプ阻害薬(胃酸分泌を抑えるお薬)」の服用を控えて頂きます。
また、当日は絶食でご来院ください。検査時間はおよそ30分で、薬剤の服用前後に呼気を採取するだけの簡便な方法です。
なお、感染の有無を初めて調べる場合には、原則胃カメラ検査が必要となり推奨しています。粘膜の状態を詳細に確認できるうえ、もし早期の胃がんが見つかった場合も、内視鏡治療で早期対応が可能です。
また、他のスクリーニング検査で陽性となった場合にも、なるべく早く胃カメラによる精密検査をお受けください。
ピロリ菌の検査・治療にかかる費用の目安
ピロリ菌の感染が確認されている方は、2次除菌まで保険適用で治療を受けることができます。 尿素呼気試験の自己負担額は、3割負担の方でおおよそ2500円です。
3次除菌以降は自費診療(保険適用外)となりますが、当院では3次以降の除菌治療にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
当院の内視鏡検査について
当院では消化器内科を専門とし、安心・安全で高品質な内視鏡検査の提供を心がけております。
院長は「H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医」として専門的な知識と経験を有しています。ピロリ菌感染が心配な方、内視鏡検査をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。



